Genelec

8381A

3基の380mm LF、5基の125mm MF、25mm HF、総合5,426WのClass Dアンプ、GLM室内補正を統合したAdaptive Point Sourceメインモニター。

ドライバー
LF 380mm×3 + MF 125mm×5 + HF 25mm
再生周波数範囲
20Hz〜35kHz(-6dB)
アンプ
5,426W Class D(1本)
Genelec 8381Aの同軸MF/HF、4基のMF、前面と側面のLFを示す公式製品写真
画像: Genelec

製品概要

8381Aは、Genelecが2023年に発表したフロア型のSAM(Smart Active Monitor)メインモニター。前面中央の125mm MDC同軸MF/25mm HF、その周囲の4基の125mm MF、前面1基と側面2基の380mm LFで構成し、20Hz〜35kHz(-6dB)と短時間最大126dB SPLを公称する。中〜大規模のコントロールルーム、録音、ミキシング、マスタリングを主用途とする。

PCD(Point Source Continued Directivity)は、同軸MF/HFだけでなく、QMS(Quad Midrange System)とDLW(Double Low-Woofer)を組み合わせ、点音源性と指向性制御を低域側へ連続させる考え方である。2台の外部RAM-81 Class Dアンプ、DSP、GLMによる自動キャリブレーションを含めてひとつのモニターシステムを構成する。

仕様

システム
フロア型SAM Adaptive Point Sourceメインモニター
ドライバー
LF:380mmコーン×3、MF:125mmドーム×4+125mm同軸コーン、HF:25mm同軸コンプレッション・ドーム
再生周波数範囲
20Hz〜35kHz(-6dB)
周波数特性精度
±1.5dB
短時間最大音圧
126dB SPL以上(1m、半自由空間、100Hz〜3kHz平均)
ペア最大ピークSPL
129dB以上
アンプ
RAM-81 Class Dアンプ×2、総合5,426W(1本)
クロスオーバー
50〜100Hz可変、150〜250Hz可変、500Hz、1.8kHz
アナログ入出力
XLRバランス入力×2、XLR出力×2
デジタル入出力
AES/EBU XLR入力×2、出力/スルー×2
ネットワーク制御
GLMネットワークRJ45×4、SAM/GLM対応
外形寸法
1,458 × 500 × 694mm(高さ × 幅 × 奥行)
重量
162kg(本体1本)、RAM-81:11kg×2
消費電力
ISS動作時1.2W以下、アイドル140W以下、最大出力時2,200W

設計・技術

MDC同軸MF/HF

放射中心には125mm MFコーンと25mm HFコンプレッション・ドームを同軸配置したMDC(Minimum Diffraction Coaxial)を置く。MF振動板とHF、MF外周とDCWの接続を滑らかな面としてつなぎ、同軸周辺の段差による回折を抑える構造である。MFコーン形状はHFのウェーブガイドも兼ねる。

4基のMFで同軸部を拡張するQMS

MDCの周囲へ4基の125mm MFドームを対称配置したQMS(Quad Midrange System)が、500Hz以下を担当する。中央のMDC、QMS、前面バッフルのDCWを連続した放射面として構成し、大型メインモニターで生じやすい帯域ごとの放射中心の分離を抑える。

3基の380mm LFとPCD

前面LFと側面LFを備えたGenelec 8381Aを室内に設置した公式写真
画像: Genelec

LFは前面1基と側面に向けた2基の380mmドライバーで構成する。DLW(Double Low-Woofer)は側面2基の出力をDSPで調整し、前面LF、QMS、MDCへ指向性と時間関係をつなぐ。Genelecはこの全体をPCD(Point Source Continued Directivity)と呼び、点音源として扱える範囲を低域側へ延ばしている。

外部RAM-81アンプ2台

アンプは本体から分離した3UラックマウントのRAM-81を2台使用し、総合出力は1本あたり5,426W。各RAM-81は工場で特定のスピーカー本体に合わせて校正される。大型筐体内からアンプの発熱と重量を分離しつつ、ドライバー、DSP、保護回路を専用システムとして組み合わせる。

SAMとGLMによる室内適応

8381AはGLMネットワークへ接続し、測定マイクを使ったレベル、到達時間、周波数特性の自動キャリブレーションに対応する。DLWの動作も設置位置に合わせて最適化し、床置き、壁面近傍、自由配置などで低域の放射条件を調整する。設定はスピーカーへ保存できる。

アナログ、AES/EBU、GLM

2台のRAM-81はバランスXLRアナログ入力とAES/EBUデジタル入力/スルーを備え、RJ45端子でGLM制御ネットワークを構成する。音声ネットワークではなく、アナログまたはAES/EBUを入力し、GLMは設定と監視を担当する構成である。

フリースタンディング・メインモニター

本体は高さ1,458mm、重量162kgの2分割筐体で、床置きを基本としながら高い位置への設置にも対応する。付属のInclinerウェッジで本体角度を変え、音響軸をリスニング位置へ向けられる。壁内へ埋め込む従来型メインモニターに対し、室内へ独立設置できることを製品の前提としている。

中〜大規模コントロールルーム

20Hzまでの低域、126dBの短時間最大音圧、長い距離でも放射バランスを維持するPCDを組み合わせ、録音、ミキシング、マスタリングのメインモニターとして設計される。ステレオだけでなく、マルチチャンネルやイマーシブ環境でもSAM対応製品として管理できる。

出典

  1. 01
    Genelec8381A SAM Adaptive Point Source Main Monitor

    メーカー公式製品ページ · 2026年8月15日確認

  2. 02
    Genelec8381A Operating Manual

    公式マニュアル · 2026年8月15日確認

  3. 03
    GenelecGenelec 8381A Brochure

    公式仕様書 · 2026年8月15日確認

  4. 04
    GenelecGenelec 8381A Point Source Main Monitor Delivers Unrivalled Power and Precision

    メーカー公式プレスリリース · 2026年8月15日確認

  5. 05
    GenelecGLM Software

    メーカー公式技術ページ · 2026年8月15日確認