Dutch & Dutch

8c

8インチMFの音響カーディオイド、背面8インチLF×2、1インチHF、合計1,000Wのアンプ、RoomMatchingを一体化した3ウェイ・アクティブスピーカー。

ドライバー
LF 8インチ×2 + MF 8インチ + HF 1インチ
周波数特性
30Hz〜20kHz(±1dB)
アンプ
LF 500W + MF 250W + HF 250W
Dutch & Dutch 8cの白いフロントバッフル、オーク材キャビネット、側面開口を示す公式製品写真
画像: Dutch & Dutch

製品概要

8cは、Dutch & Dutchが2018年に投入した3ウェイ・アクティブスピーカー。前面の8インチMFと1インチ・アロイドームHF、背面の2基の8インチLFを搭載し、LFを500W、MFとHFを各250WのClass Dアンプで駆動する。公式にはハイエンド・ホームHi-Fiと、録音/マスタリングスタジオのメインモニターの両方を推奨用途としている。

設計の中心は、100Hz以上の指向性を整える音響カーディオイド、前壁を低域放射へ利用するBoundary Coupled Bass、設置距離や室内応答をDSPで調整するRoomMatchingの組み合わせにある。アナログXLRとAES3に加え、Ethernet経由の制御、Roon、Spotify Connectにも対応する。

仕様

システム
3ウェイ・アクティブスピーカー
ドライバー
LF:8インチ・アルミニウムコーン×2、MF:8インチ・アルミニウムコーン、HF:1インチ・アルミニウム/マグネシウム合金ドーム
音響方式
LF:密閉、MF:パッシブ音響カーディオイド、HF:ウェーブガイド
周波数特性
30Hz〜20kHz(±1dB)
クロスオーバー
100Hz、1.25kHz、4次Linkwitz-Riley、リニアフェーズ
最大リニアSPL
106dB連続(1m、35Hz以上)
アンプ
LF:500W、MF:250W、HF:250W、Class D
アナログ入力
バランスXLR、+4dBu/-10dBV切り替え、最大+24dBu
デジタル入出力
AES3入力、AES3スルー出力、XLR
ネットワーク
Ethernet(RJ45)、Ascend、Roon、Spotify Connect、ファームウェア更新
サブウーファー出力
DSP制御アナログ出力
推奨前壁距離
背面から10〜50cm
外形寸法
485 × 270 × 380mm(高さ × 幅 × 奥行)
重量
26kg(1本)
キャビネット
外装:19mm無垢オーク、内部:18mmバーチ合板、外側バッフル:制振ABS成形品

設計・技術

前面MF/HFと背面LFによる3ウェイ

前面は8インチMFとウェーブガイド付き1インチHF、背面は密閉容積へ収めた2基の8インチLFで構成する。クロスオーバーは100Hzと1.25kHzで、各帯域を専用のClass DアンプとDSPで駆動する。低域を背面へ分離することで、前面のMFとHF、その周囲の指向性形成へ広い面積を使っている。

100Hz以上を担う音響カーディオイド

8インチMFの背面放射を側面の抵抗性開口から放出し、前面放射と組み合わせて後方の出力を抑えるパッシブ音響カーディオイドを形成する。MFは100Hz〜1.25kHzを担当し、HFウェーブガイドへつながる指向性を構成する。電気的な遅延だけで指向性を作るのではなく、キャビネットと開口も放射系の一部として使う方式である。

前壁を利用するBoundary Coupled Bass

Dutch & Dutch 8c背面の2基の8インチLF、側面開口、入出力パネルを示す公式写真
画像: Dutch & Dutch

2基の背面LFは100Hz以下を担当し、スピーカーを前壁から10〜50cmに置いて壁面と音響的に結合させる。距離設定は、スピーカーと壁を組み合わせた低域放射とMFカーディオイドの時間関係、低域レベルを補正する。壁との干渉を避けるために距離を取る一般的な配置とは異なり、前壁を低域システムの一部として利用する。

RoomMatching

RoomMatchingは、前壁までの距離設定と室内応答のEQを組み合わせる。REW(Room EQ Wizard)との連携に対応し、測定結果をもとにフィルターを8cへ設定できる。設置条件と室内モードへの対応を、外部プロセッサーではなくスピーカー内のDSPで行う。

Ascendと継続的な機能更新

AscendはWeb、iOS、Androidから入力、音量、RoomMatching、Voicingなどを管理する。Ethernet接続は制御、ストリーミング、ファームウェア更新にも使われ、現行ファームウェアではRoonとSpotify Connectを利用できる。メーカーは発売後もファームウェアによって機能を追加している。

アナログ、AES3、ネットワーク

バランスXLR入力は+4dBuと-10dBVの感度を切り替えられ、AES3は1本目から2本目へスルー接続できる。DSP制御のアナログ出力は外部アクティブサブウーファー用。EthernetはAscend制御とネットワークストリーミングに使用する。

オーク外装とバーチ合板の内部構造

外側の上面と側面には19mmの無垢オーク材、内部の隔壁と補強には18mmのバーチ合板、前面の外側バッフルには制振した射出成形ABSを使う。外装、密閉LF容積、MFの側面開口、前面ウェーブガイドをひとつのコンパクトな筐体にまとめている。

出典

  1. 01
    Dutch & Dutch8c Next-Generation Loudspeaker System

    メーカー公式製品ページ · 2026年8月15日確認

  2. 02
    Dutch & Dutch8c Specifications

    公式仕様書 · 2026年8月15日確認

  3. 03
    Dutch & Dutch8c Setup Guide

    公式マニュアル · 2026年8月15日確認

  4. 04
    Dutch & Dutch8c Placement and Boundary Coupled Bass

    メーカー公式技術ページ · 2026年8月15日確認

  5. 05
    Dutch & Dutch8c Firmware

    メーカー公式技術ページ · 2026年8月15日確認

  6. 06
    Dutch & DutchDutch & Dutch Pushes the Boundaries of Audio System Design

    メーカー公式プレスリリース · 2026年8月15日確認