Renkus-Heinz

ICC12/3

3インチ・フルレンジ×12、12チャンネルアンプ、上下30°の電子エイミング、10〜30°の垂直ビーム幅、RHAON II制御を高さ1mの筐体へ統合。

ドライバー
3インチ・フルレンジ×12
垂直ビーム制御
上下30°、開き角10〜30°
最大音圧レベル
129dBピーク(1m、計算値)
グリルの一部を外して12基の3インチドライバーを示したRenkus-Heinz ICC12/3の公式製品画像
画像: Renkus-Heinz

製品概要

ICC12/3は、Renkus-Heinzが2020年に発表したIconyx Compactシリーズのアクティブ・ビームステアリング・コラムアレイ。12基の3インチ・フルレンジドライバーへ、それぞれ独立したDSPとアンプチャンネルを割り当てる。高さ1,003mm、幅111mmの細い筐体から、縦方向のビーム角度と開き角を電子的に設定する。

水平指向性は3kHz以下で120°、3kHz以上で90°。垂直方向はビームを上下30°まで向け、UniBeamでは10〜30°の開き角を設定できる。RHAON IIソフトウェアによる設定と監視に加え、現行システムは会場モデルからカバレージを自動生成するOmniBeamにも対応する。

仕様

システム
12チャンネル・アクティブ、デジタル・ビームステアリング・コラムアレイ
ドライバー
3インチ(77mm)高感度・処理済みペーパーコーン・フルレンジ×12
周波数特性
135Hz〜17kHz(-3dB)、110Hz〜20kHz(-10dB)
最大音圧レベル
129dBピーク(1m、全空間、計算値)、99dB(30.5m)
水平指向角
120°(3kHz以下)、90°(3kHz以上)
垂直ビーム制御
エイミング:-30〜+30°、UniBeam開き角:10〜30°
ビーム制御帯域
指向性形成:400Hz以上、電子ステアリング:800Hz以上
アンプ
12チャンネル・デジタルアンプ、ドライバーごとに1チャンネル
信号処理
RHAON II、UniBeam、OmniBeam、8バンドPEQ、シェルビング、HPF/LPF、最大340msディレイ
入出力とネットワーク
ICC12/3-RN:アナログ/AES3、Ethernet制御、ICC12/3-RD1:Dante追加
レイテンシー
9ms
外形寸法
111 × 1,003 × 121mm(幅 × 高さ × 奥行)
重量
12kg
筐体
折り曲げアルミニウム、スチールグリル、壁面ブラケット付属

設計・技術

12基を個別に駆動するコラムアレイ

縦一列に並べた12基の3インチ・フルレンジへ、独立した12チャンネルのDSPとアンプを割り当てる。ドライバーごとにレベルと遅延を設定し、各放射の干渉を利用して縦方向の主ビーム、開き角、サイドローブを制御する。機械的に筐体を傾けず、柱や壁に沿わせたまま客席へ音響軸を向けられる。

制御できる帯域と水平指向性

電子ステアリングは800Hz以上、アレイによる指向性形成は400Hz以上で機能する。水平面は個々の3インチドライバーの放射特性を使い、3kHz以下で120°、3kHz以上で90°を公称する。縦と横を同じ方法で狭めるのではなく、縦方向をDSPアレイ、横方向をドライバーの放射特性で構成する。

壁面設置のまま客席へ向ける

壁面に沿ったコラムアレイから客席へ音響ビームを向けるRenkus-Heinzの公式説明図
画像: Renkus-Heinz

上下30°の電子エイミングと10〜30°のビーム幅を組み合わせ、取り付け高さや客席奥行に合わせてカバレージを設定する。筐体を客席へ物理的に傾ける必要がないため、歴史的建築、礼拝施設、講堂など、視覚的な存在感を抑えたい設備へ組み込みやすい。

RHAON IIとUniBeam

RHAON IIはビーム角、ビーム幅、EQ、ディレイ、レベルを設定し、システムの監視も行う。UniBeamは遠方まで均一な音圧を得るために、単純な一定幅ビームではなく、距離に応じた放射分布を作るプリセット方式である。設定はネットワーク経由で各ICC12/3へ送られる。

会場モデルから設定を作るOmniBeam

OmniBeamはRHAON II上で会場の寸法とアレイ位置をもとに、カバレージを自動生成する現行のビーム制御ワークフロー。Renkus-Heinzは2024年に提供を開始し、現行のIconyx Compactシリーズを対応製品に含めている。手動で複数のビームパラメーターを調整する代わりに、対象面を基準として初期設定を作る。

RNとDante対応RD1

ICC12/3-RNはアナログまたはAES3音声とRHAON II用Ethernetを備え、ICC12/3-RD1はDante入力を追加する。音声伝送方式を型番で分けながら、ビーム設定と監視はどちらもRHAON IIで行う。

幅111mmの一体型筐体

12基のドライバー、アンプ、DSP、ネットワーク部を高さ1,003mm、幅111mm、奥行121mmのアルミニウム筐体へ収める。重量は12kgで、付属ブラケットを使って壁面へ設置する。標準の黒と白に加え、カスタムカラーと耐候仕様を選択できる。

サブウーファーを含む設備システム

本体の-3dB下限は135Hzで、音声帯域の明瞭度とカバレージ制御を主眼とする。低域を必要とする音楽用途では、設備条件に合わせたサブウーファーとクロスオーバーを組み合わせてシステムを構成する。内部DSPにはHPF/LPF、EQ、最大340msのディレイが用意される。

出典

  1. 01
    Renkus-HeinzICC12/3

    メーカー公式製品ページ · 2026年8月15日確認

  2. 02
    Renkus-HeinzICC12/3 Technical Data Sheet

    公式仕様書 · 2026年8月15日確認

  3. 03
    Renkus-HeinzIconyx Compact Series User Manual

    公式マニュアル · 2026年8月15日確認

  4. 04
    Renkus-HeinzNew Iconyx Compact Series Brings Powerful Flexibility to Integrators

    メーカー公式プレスリリース · 2026年8月15日確認

  5. 05
    Renkus-HeinzRenkus-Heinz Officially Launches OmniBeam Technology

    メーカー公式技術ページ · 2026年8月15日確認

  6. 06
    Renkus-HeinzBeam Steering

    メーカー公式技術ページ · 2026年8月15日確認