Martin Audioは8月10日、ブライトン海岸のHove Lawnsで開かれたGlorious Dayフェスティバルのシステム構成を公開した。Groove Armada、Jocelyn Brown、DJ Todd Terryらが出演し、dBS Solutionsが音響を担当。細長い会場を覆いながら、近接する住宅地への音の広がりを抑えることが設計の主題だった。
メインにはWPCを左右10基ずつ吊り、低域はSX118サブウーファー10基を段違いのカーディオイド配列で構成した。客席へ必要なエネルギーを向けつつ、側方と後方への放射を抑える組み合わせで、単純に出力を上げるのではなく方向制御へ重点を置いている。
会場は海と道路に挟まれ、ステージ片側と同じ線上にある最寄りの住宅までは約60m。dBS SolutionsはDISPLAYのHard Avoidを使ってメイン背面のレベルを下げ、カーディオイドのサブウーファー配列で道路側への低域の回り込みを抑えたと説明する。
約80m先の会場端にも住宅と商業地域があるため、左側にはMLACのディレイシステムを2か所設置した。海側へ向ける配置を基本とし、市街地に近いディレイは通常より内側へ振って、高域が敷地外へ抜けにくい角度に調整した。
複数のカバレッジ予測をDISPLAYで比較し、地域の騒音管理チームと調整しながら最終設定を決定したという。今回の事例が示すのは、大規模PAの設計を客席内の均一性だけで完結させず、敷地境界の条件まで含めて最適化する運用だ。
