デンバーのReelWorksが、L-Acoustics DJとL2Dを使った常設音響システムを導入した。かつてフィルムリール工場だった建物を転用した2000人規模の会場で、360度のプロジェクションマッピングと照明に対し、2007年から使っていた音響設備を更新した。
L-Acoustics DJは、通常のステレオDJ音源からビート、ベース、メロディー、ボーカルを低遅延の機械学習処理で分離し、L-ISAの空間ミックスへ送る。既存のDJ機器と操作手順を維持しながら、各要素を客席内で別々に配置、移動させることを目的としたシステムだ。
メインはL2Dを左、中央、右に1アレイずつ吊り、センターを独立させてボーカルなどの定位に使う。低域はKS28を8基、ステージ両側へカーディオイド配置。L2Dのカーディオイド指向性はDJブースへ戻るエネルギーを抑える設計にも使われた。
客席周囲にはA15i FocusとA15i Wideによる中間、後方、サイドのアレイを配置し、バルコニーにもA15iを設置した。DJモニターは各側にA15 Focus 2基とKS21 2基、さらにX12をサラウンド用に使用。LA7.16iとLA12Xが駆動と処理を担い、L-ISA Processor IIが空間音響の中核となる。
MONDO-DRは、ReelWorksをL-Acoustics DJの常設会場として南北アメリカで2番目と伝えている。ステレオ素材の分離精度や音源ごとの遅延は記事内で測定されていないが、既存曲を演奏時に空間化する処理と、客席を囲むスピーカー配置を一体で導入した点が今回の更新の中心だ。
